この度、弊社が受注した建築物件において、柱の主要な接合部に使用されるダイアフラムとベースプレートに、株式会社神戸製鋼所様(以下、神戸製鋼所)の低CO₂高炉鋼材である “Kobenable® Steel” が初採用されました。
今回使用されるのは、鋼材製造におけるCO₂排出量をマスバランス方式※1により100%削減した “Kobenable® Premier” です。

弊社は、製品のライフサイクル全体におけるCO₂排出量を精緻に算定する独自の技術「Green Carbon Steel®」※2を有しています。この技術は、サプライチェーン全体のCO₂排出量を「見える化」することを可能にし、脱炭素社会実現に向けた取り組みを加速させるものです。
神戸製鋼所の “Kobenable® Steel” は、同社独自の高炉向けCO₂低減ソリューション※3を活用し、従来の建築用鋼材と同等の品質を維持しながらCO₂排出量を削減できる点が特長です。
この点が弊社の持続可能な社会実現に向けた取り組みと合致すると評価し、今回の採用に至りました。
今回の協業は、弊社の「Green Carbon Steel®」技術によってサプライチェーン全体でのCO₂排出量を可視化し、神戸製鋼所の革新的な技術である “Kobenable® Steel” を積極的に活用するという、両社の強みを掛け合わせたものです。
我々は、鉄骨ファブリケーターとして、よりクリーンなものづくりを追求し、サプライチェーン全体でのCO₂排出量削減に取り組んでいます。この取り組みを加速させるため、このたび「Green Carbon Steel®」を商標登録しました。
今後も、この技術を通じてお客様とともに脱炭素化を推進し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
【CO₂排出量削減への取り組み】
弊社は、鉄骨加工の工程における省エネルギー化に加え、調達する鋼材の選定においてもCO₂排出量の少ない製品を積極的に採用しています。
今回採用された「Kobenable® Steel」は、当社が目指すサプライチェーン全体での脱炭素化を具現化するものであり、今後もこのような先進的な素材の活用を進めてまいります。
【用語解説】
※1:マスバランス方式
一般社団法人日本鉄鋼連盟のガイドラインに準拠した方法で、鉄鋼メーカーが削減したCO₂排出量を証明書として発行し、特定の鉄鋼製品に割り当てることで、CO₂排出原単位の低い製品とみなす方法です。
※2:Green Carbon Steel®
山口重工業株式会社が商標登録した名称で、サプライチェーン全体でCO₂排出量を大幅に削減した建築用鋼材加工品およびその製品群の総称です。
※3:神戸製鋼所独自の高炉向けCO₂低減ソリューション
ミドレックス技術(天然ガスを使った還元鉄製鉄法であり、世界の約80%(還元鉄全体では約60%)を占めるリーディングプロセス。製鉄工程でのCO₂排出量を20~40%抑制できることなどが特長。)を用いて製造したHBI(熱間成形還元鉄)を加古川製鉄所の高炉に多量に装入することで、高炉からのCO₂排出量を大幅に削減できる技術。
神戸製鋼所様プレスリリース:https://www.kobelco.co.jp/releases/2025/1218523_18562.html